投資信託は保有しているだけで信託報酬というコストが掛かりますが、これは商品によって違いが発生するものであり、購入した証券会社の影響は受けません。
他にはA証券には取り扱いがあるがB証券では購入できない、という点もありますが、最近ではこれについても大きな大差はありません。
では「何を基準に選択するのか?」というところですが、以下に尽きると考えています。
- 付随サービスの違い
付随サービスとは、証券会社により投資信託の保有残高によりポイント還元を受けることができる、クレジットカードで投資信託を購入することでクレジットカードのポイント還元を受けることができる、等の証券会社独自で行っているサービスを指します。
要は投資信託商品特有のコストを下げることはできないけど、証券会社のポイント還元サービスを利用して実質的にコストを下げることは可能です。
ということで投資信託を保有するだけで経費が掛かるので、その経費とポイント還元を考慮して、どの証券会社が最もメリットがあるのかを調べてみました。
今回はSBI証券に関しての記事となります。
付随サービスによるポイント還元率をチェック
早速ですが、保有残高によるポイント還元サービスの内容とその還元率を整理します。
ここで記載するのは2021年5月8日時点の内容であり、将来、ポイント制度の変更等発生するかもしれないのでご注意お願いします。
SBI証券のポイント還元サービス
保有商品によりTポイントが貰えます。貯まったTポイントはポイント投資に使用することが可能です。
①通常銘柄
保有残高により異なります。
1000万円未満:0.1%
1000万円以上:0.2%
②通常銘柄以外(積み立てNISA等で取り扱っている低コストファンドが該当)
商品により異なります。(数が多いので主要銘柄のみ記載します)
eMAXIS Slim国内株式(日経平均) :0.05%
楽天・全世界株式インデックス・ファンド :0.05%
楽天・全米株式インデックス・ファンド :0.05%
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) :0.0462%
eMAXIS Slim先進国株式インデックス :0.0401%
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) :0.0374%
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド:0.0242%
※低コストファンドの中でも更にコストが低いファンドは、還元率が低めに設定されているようです。
ポイント還元を組み合わせて実質的な経費率を下げることが可能
前述のポイント還元サービスを利用することで、利回りの向上=実質コストを下げることが可能となります。
保有残高によるポイント還元を考慮した経費率
投資信託の人気商品に対して実際のコストをどれだけ下げることが可能か整理してみました。当記事では恐らく前述の投資信託保有銘柄の「通常銘柄以外(積み立てNISA等で取り扱っている低コストファンドが該当)」の方が投資されている方が多いのではと思いますので、低コストファンドを例に記載します。
商品 | 信託報酬(※) | 実質コスト(※) | ポイント還元率 | ポイント還元を加味した実質コスト |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 0.21% | 0.26% | 0.0500% | 0.210% |
楽天・全米株式インデックス・ファンド | 0.16% | 0.21% | 0.0500% | 0.160% |
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | 0.11% | 0.20% | 0.0462% | 0.154% |
eMAXIS Slim先進国株式インデックス | 0.10% | 0.17% | 0.0401% | 0.130% |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 0.10% | 0.14% | 0.0374% | 0.103% |
(参考)SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド | 0.09% | 0.11% | 0.0242% | 0.086% |
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド以外についてはほぼ楽天証券の投信信託保有額によるポイント還元サービスと差はありません。誤差の範囲ですね。
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは経費率は超格安ファンドであることは揺ぎ無いですね。
他にもTポイントによる投資が可能
SBI証券にTカードを登録しておくことでTポイントを使用して投資が可能となります。
TポイントはファミマやYahooショッピング等、貯める機会やポイントUP機会がとても多いポイントサービスです。
SBI証券のTポイント投資のメリットだと思うのは、通常ポイントに加えて期間限定ポイントも投資に使えることだと思います。
楽天ユーザーによる楽天証券でポイント投資している方からすると羨ましい話に感じるかも知れないですね。(ただ楽天カードは常時1%のポイント還元率ですが、Tポイントは200円につき1ポイントと約0.5%のポイントの還元率なのでまあ納得感はあります・・・)
ただし、楽天カードは固定費(高熱費や通信費)や変動費(スーパーの買い物等)も常時1%還元なのに比べ、TポイントはYahooショッピングでの買い物ならという条件付き1%以上という差があります。要はTポイントをお得に貯めるためには消費が必要となることが多いのがデメリットと言えるかも知れません。
それでもTポイントは簡単にポイントUPが可能なので強いサービスであることには違いありません。
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドを積み立てるならSBI証券がオススメ
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドを積み立てたいのならSBI証券一択となります。
もしそうでななく、かつ楽天カードも保有しているのであれば楽天証券一択です。
いずれの証券会社も競合してサービス向上に取り組んでくれる証券会社であることには間違いありません。
選択した証券会社の付随サービスの恩恵を最大限に受けられるようにしておくことが一番オススメかもしれません。
ということで当記事は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。